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「強みに集中しろ」とかいう話をお気楽に真に受けてはいけないのです | やりたかったことをサッサとやりなさい

やりたかったことをサッサとやりなさい

グッチ元人事部長の起業コーチが教える、「売れる強み」でいつの間にか豊かになる法則

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「強みに集中しろ」とかいう話をお気楽に真に受けてはいけないのです

      2020/05/21


 

こんにちは!小山です。

最近良く聞くのは「強みに集中しろ」ということです。

 「人間は苦手なことを克服しても人並みにしかなれない。むしろ強みを伸ばし、集中することで優れた成果を上げることができる」とまあ、ざっくり言うとそんな考え方です。

悪いところを指摘し、それを直させようとするのが従来の日本の教育でしたので、その対極にある考え方として受け入れられている面もあるのかも知れません。

「人間にはみんないいところがあるんだから、それを伸ばしてお互いに助け合えばいいじゃないか」というヒューマンなニュアンスもあります。

その結果始まったのが「強み探し」ですね。

「自分の強みを見つけてそれを活かさないと未来はない」みたいな強迫観念も生まれました。。。以前はなかったことです。

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逆に「自分の得意なこと、好きなことだけやってればいいよ」というノーテンキな発想も生まれました。

しかし一口に「強みを活かす」と言っても、実際は次のようなプロセスを辿るはずです。

①自分の特徴(得手不得手)を知る

②それが強みになる仕事と環境を選ぶ

③その強みに磨きをかける

④他に強みがないか、探し続ける

実はこれ、なかなか手間のかかるプロセスです。それぞれに落とし穴もあります。例えばこんなことです。

■自分の強みを勘違いする

強み、というよりも「特徴」とか「得手不得手」という表現の方が私は好きなんですが、何れにしても自分の強みはなかなか自分ではわからないものです。

多くの場合、なんの苦労もなくできてしまうことがいわゆる「強み」だからです。

しかし本人にとっては極めて当たり前のことなので、それが「強み」だとは思いもよらないわけです。

その代わりに、「自分がものすごく努力して身につけたスキルや知識」だけが強みだと思ってしまうのです。

■強みが活かせる仕事や環境を選び損ねる

厳密に言うと、「強み」はそれ自体では存在しません。

自分の得意なこと、人より上手にできることが、何らかの形で自分の優位性につながるような環境にいて初めて、それは強みになります。

身近な例でいうと、英語がぺらぺらでも、日本国内で日本人だけの環境で働いていれば強みにはなりません。

じゃあ、アメリカに行けば強みになるかというとそんな単純な話でもありません。

日本人であるあなたがどんなに英語がぺらぺらでも、ネイティブスピーカーにはかなわないからです。

■強みに磨きをかけることを怠る

「自分の強みはこれだから、これで勝負できる」と思うかも知れませんが、どんな世界にもライバルがいます。

何度も言いますが「強み」はあなたが他人より上手にできることが、何らかの形で自分の優位性につながるような環境にいて初めて、強みになります。

同じ職場や市場であなたよりも上手にそれをやる人が現れたら、それは強みではなくなります。

■他の強みを探すことを怠る

本当の「強み」はかけ算で作られます。

先ほどの例で言うと、英語に加えて財務やマーケティングの知識・経験がトッピングされると、「強み」になる可能性が出てきます。

しかし、がっかりするのを承知で申し上げると、例えば外資系企業のファイナンスやマーケで英語ができるのは「当たり前」です。

つまり、やっと土俵に上がっただけですから、それが「強み」になるかどうかはまだわからないのです。

しかしこれに「営業経験」がついていたりするとちょっと面白くなります。現場を知っている人が意外と少ない職種だからです。

ここでは会社員を例にとりましたが、考え方は個人事業主も同じです。

複数の組み合わせをかけ算すればするほど有利に戦えるので、自分の気づいていない「強み」を発掘し、磨き上げる努力は常に必要になるのです。

そしてそれは意外と、自分の「苦手と思っていること」や「やりたくないこと」の中に潜んでいたりするのです。

だから、場合によってはやりたくないことにあえてチャレンジすることが大事な場合もあるのです。

つまり、強みに集中するためには「自分自身とその置かれた環境に対する深い洞察」と「強みに集中するためのたゆみない努力」とが常に欠かせません。

組み合わせられるパーツが増えれば増えるほど、あなたの選べるオプションは増えるし、独自性も打ち出しやすくなります。

「得意なことだけやってればいい」というお気楽な考えは、自分自身の可能性を小さくしてしまうのです。

 


 - 強みを知る